半導体用語集

ポリッシング

英語表記:polishing

 ポリッシング工程は,加工歪がなく清浄な半導体ウェハを鏡面に研磨する工程である。面取り加工および両面ラッピングを施したウェハは,ラッピング後に残る10~15μm程度の加工歪層を除去することを目的としてエッチング(化学的な表面処理)が行われ,続いてポリッシンク工程に入る。
 ポリッシング方法としては,機械的方法,化学的方法,化学的機械研磨法,電解研磨法などがあげられるが,半導体ウェハのポリッシングには化学的機械研磨方法(CMP法:Chemical Mechanical Polishing method)が用いられる。ウェハ品質のうち,平坦度に対する要請は,素子作成のリソグラフィ工程においてウェハを露光する場合に,そのウェハ表面が十分に焦点深度以内の平坦度を維持していなければならないことから生じる。たとえば,デザインルール0.25μmでは焦点深度が約1μmと浅くなり高い平坦性を持つウェハが要求される。CMP法は高平坦度ウェハをえる技術として,さらには,SOI基板を作成する際の平坦化技術として重要である。
 CMP法では機械的研磨作用と化学的研磨作用の両方が作用して鏡面研磨が進む。実際のCMP法は一次研磨と二次研磨に分けて行われる。一次研磨では平坦化を目的とし,機械研磨作用の効果が高い割合を持つ研磨剤を用い,二次研磨では表面粗さの改善・研磨傷の除去を目的とし,化学研磨作用の効果が高い研磨剤を用いて研磨が行われる。
 CMP法の研磨剤には,半導体と硬度が同程度であるSi0₂をpH9~13程度のアルカリ溶液に分散させたものが用いられる。砥粒濃度を変えた研磨剤が一次・二次研磨で用いられる。ポリッシング後のウェハは,有機物除去,パーティクル除去,および金属不純物除去の洗浄工程により最終仕上げが行われる。



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