半導体用語集

リードフレーム

英語表記:lead-frame

 所定のパターンで抜き,開口部を形成した,100~400µmの厚さの金属板による枠構造。
 半導体用パッケージで最も代表的なプラスチックパッケージの骨組みがリードフレームである。リードフレームが最初に考案されたのは,1963年にTexas Instruments社から出願された特許によると考えられる。
 1枚のリードフレームは,通常,繰り返し形成された複数個の同じパターンと,これらをまとめて搬送するための外枠部分から構成される。また,リードフレーム内の一つのICパターンは,チップ搭載部分となるダイパット,ICのリード端子となるインナリードおよびアウタリードからなる。
 リードフレームは,ダイボンディング工程にてチップを接着された後,それ以降の組立工程にて複数個のチップを一括して搬送するための枠体の役目を持つ。各組立工程を経て,ICのリード成形が終了した段階でその外枠部は切り離され,ICの組み立てが完了する。
 リードフレームの製造は,まず,原料となる平坦な金属板にスタンピング加工またはエッチング加工により開口パターンを形成する。この工程はリードフレーム製造の基本となる前工程と呼ばれ,その後,後工程と呼ばれる数種類の加工を行う。後工程では,プレスによってリードフレームに段差を設けるディプレス(ダウンセットともいう)工程,ワイヤボンディング部分へAgなどの金属めっきを施すめっき工程,出荷後のリードフレーム表面の錆や変色を防止する特殊な薬品処理工程などがある。
 半導体パッケージに要求される特性が,チップの大型化や高集積化,高速化によって厳しくなるのに伴い,リードフレームにも様々な特性が要求されている。素材面では,リフロ一時の信頼性面から封止樹脂との耐熱密着性,熱伝導特性から高熱伝導性,高速化特性から低抵抗,リード端子数の増加に対応したリード部分や,ダイパットサポート部分の機械的強度の増加,熱によるそりや,疲労強度面から各種パッケージ材料との熱膨張率の調和などが重要である。また加工技術面では,端子数増加によるパターンの微細加工技術,パッケージ薄型化に伴う平坦度の向上およびディプレス加工技術の精度向上などがあげられる。



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