半導体用語集

半導体製造工場

英語表記:semiconductor fabrication factory

 半導体製造工場はウェハ処理を行う前工程のクリーンルームが設置される拡散棟、ウェハ選別以降の後工程のクリーンルームが設置される組立棟およびそれぞれのクリーンルームにユーティリティを供給する動力棟で構成される。
 近年では、人件費や土地代の問題から、前工程に比較し技術的に製造が容易な後工程の海外生産が進み、前工程と後工程を有する一貫生産工場は、国内では少なくなりつつあり、拡散棟(前工程生産)と動力棟、組立棟(後行程生産)と動力棟という組み合わせの半導体工場が多くなりつつある。
 一方、半導体製造工場を機能別に分類すると建屋とクリーンルームと付帯施設とに大別することができる。
 半導体工場の建屋とは、半導体生産設備を設置するクリーンルームを有する躯体部分のことをいう。特に拡散棟の建屋では、微振動や清浄度といった、他の工業製品製造工場とは異なる性能が要求され、それそのものが半導体製造に不可欠な位置づけとなっている。また、近年のウェハの大口径化に伴い、半導体工場も年々大規模化しているため、設備投資の効率化・省エネルギーなどの面でも建屋建設に対する設計の重要度は増している。拡散棟建屋には、サブミクロンレベルの振動制御、1 ton/m²レベルの耐荷重、無柱構造、8mを超える階高床などが要求されている。特に設備設置効率の向上目的で、生産設備付帯機器(ポンプ・トランスなど)の床下設置や、通し柱の削減を要求されるので、上げ床を構成する方法も、グリッドビームを利用するなどの工夫が必要となっている。
 クリーンルームとは、主に生産設備や製品をハンドリングするための空調室のことをいう。クリーンルームに要求される性能としては、一定温・湿度制御、塵埃制御、室圧制御、静電気制御などがあり、それに対応した空調・構成材の選定が必要となる。
 特に最近では省エネルギーが叫ばれるようになり、空気の搬送動力の低減が図られ、黎明期のそれとは異なった構造となっている。
 付帯施設とは、そのクリーンルームへの純水などのユーティリティの供給や、クリーンルームから排出される排水や排気を処理する施設の総称である。すなわち、(1) 冷熱源供給施設、超純水製造施設、薬品供給施設、バルクガス供給施設、ドライエアー供給施設など生産に必要なユーティリティを供給する施設および(2) 排水処理施設、排気処理施設などに代表される生産の過程から排出される有害物質を無害化処理する施設に大別される。前者においては、直接製品にふれるユーティリティである関係上、LSIの微細化に対応し、年々その性能(純度)への要求が厳しくなっている。一方、後者においては、環境問題に直接繋がる施設であり、LSIの微細化に伴い増加する特殊な薬品処理や社会からの要求に呼応した排出物制限に伴い、その処理技術は年々高度化を余儀なくされている。

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