半導体用語集
電気自動車
英語表記:EV : Electric Vehicle
EV(電気自動車)は、ガソリンエンジンに代わり電気モータをその駆動力として利用する自動車である。モータを駆動する電源としては、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、燃料電池など二次電池が、モータとしては永久磁石交流同期モータ、交流誘導モータ、直流モータ、SRモータなどが利用されている。交流モータあるいはSRモータが駆動用モータとして利用されると考えられる。交流モータを利用する場合、電源の電池からの直流電源をIGBTあるいはパワーMOSFETなどの電力素子を利用したインバータにより、モータの回転数制御に必要な可変周波数電源を作り駆動力を制御する。
ガソリンエンジンは、そのトルク-回転数特性にみられるように、大きなトルクが必要な始動時や低速時は苦手であり、ギヤやクラッチが必要となるが、電気モータは特にこれらは必要ない。
さらに、電気自動車は減速時あるいは制動時電気モータを発電機として利用し、その発電電力を電池に充電可能であるため高効率がえられる。回生動作により、発電された交流電力を電池の充電に必要な直流電源に変換するため、コンバータも必要となっている。コンバータには複数個の整流用ダイオードが利用されるが、小型化を考慮し、インバータ用のドライバとともにモジュール化されるケースが多いようである。また、モータ駆動・制御部の全体制御、インバータ制御用として高位マイコンが利用されている。また、電源バッテリとして、リチウムイオンバッテリがその体積容量(同一体積・重量での蓄積可能な充電量)が高く、使用とともに容量が減少するメモリ効果がないことなどから有力な候補となっているが、内部には各電池セルの過充放電防止用半導体スイッチおよび制御用マイコン、電圧コンパレータなど半導体がさらに必要となっている。
電気自動車の普及には、二次電池を短時間で充電する、いわば電気自動車用のガソリンスタンドともいうべき電気スタンドが道路インフラとして普及する必要がある。また、最高速度や1回の充電で走行できる最大距離など、まだ現在のガソリンエンジン車と比較して見劣りするため、一部に環境対策アピールのための実験車や空港など、アクセスの特定路線専用車などへの利用はあるが、実用車としての普及にはまだ時間がかかると考えられる。しかしながら、石油資源には限りがあり、 21世紀の早い時期に、前述の問題を解決して普及すると考えられている。
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