半導体用語集

ビルドアップ基板

英語表記:build-up substrate

 めっき,スクリーン印刷などによって順次導体層,絶縁層を積み上げていく多層プリント配線基板をいう。ビルドアップ基板の大きな特徴は,貫通穴がないため配線の自由度向上と配線長の短縮,さらにビアホールヘの部品接合による高密度実装が可能になることである。
 製造方法は,表裏導体パターン接続用の中継穴を有する両面または片面プリント配線板を層間絶縁樹脂などを用いて複数枚重ねて積層成形し,ビア加工,めっき,パターン形成といったプロセスを取る。さらに,配線密度の向上に伴い製造方法は多岐にわたり層間絶縁材料は樹脂つき銅箔,非感光性樹脂,感光性樹脂,ビア形成方法はレーザ,フォトリソグラフィ,ドリル,パターン形成はサブトラクテイィブ,セミアディティブ,フルアディティブなど様々な手法がある。
 また,ビア構造に関しても,コンフォーマルビア(絶縁層に形成された穴の形状に従って一様の厚さで導体層を形成されたもの),フィルドビア(ビア内部が導電体で埋められたもの),スタックビア(ビア上にビアを積み上げ,3層以上の層間が電気的に接続されたもの),スキップビア(ビルドアップ層の隣り合わない導体層間を直接接続させたもの),穴埋めベースビア
(ビルドアップ基板のベースに形成され,穴内が充填材で埋められたもの),ランドレスビア(ビアのランド径がビア径と同一またはそれ以下のもの)といった様々な種顆がある。
 ビルドアップ基板は,電子機器の軽薄短小化,電子デバイスのクロック周波数の向上に伴うノイズ対策などの進展とともに用途分野も増えてきており,携帯電話やDVCなどのパーソナル機器を中心に急速なスピードで普及してきている。


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