半導体用語集

地球温暖化

英語表記:global warming

 地球温暖化の問題は、人間的活動により自然界での健全な物質の循環がゆがむことにより生ずる典型的環境問題である。地球をはじめとする惑星の数々は、太陽エネルギーを受けて暖められ、宇宙へのエネルギー放出によって冷える。このエネルギーの収支が均衡している状態では地球の温度は平均して安定する。大気中には、このバランスを保つための二酸化炭素・メタン・水蒸気・亜酸化窒素・オゾンなどの自然界に存在する「温室効果ガス(greenhouse gas)」が含まれている。しかし、近年は人為的に発生させるニ酸化炭素・メタン・亜酸化窒素の他、フロン・代替フロンなど大量の大気排出があり、温室効果ガス濃度の上昇を招いている。その結果、宇宙へのエネルギー放出が妨げられ、地表の温度は上昇し、気候・生態系などに多大な影響を及ぼしている。これが、地球温暖化の問題である。
 これをもう少し詳しく記述すると、そもそも温室効果ガスは大気中での寿命が長く(フロンなどは100年以上と考えられる)、地表から放射されるエネルギー(赤外線)を吸収する物質である。この吸収されたエネルギーは上空の宇宙空間と下層の地表に向かって放出されている。すなわち、地表から放出されたエネルギーの一部が温室効果ガスを経て、再び地表に戻ってくるのである。当然ながら大気中の温室効果ガス濃度が増せば、地表から放出されるエネルギーの吸収量が変化(増)し、地表に戻ってくるエネルギー量が増え、温度上昇という現象に繋がるのである。
 温室効果ガスには、メタン・亜酸化窒素・代替フロンのように、少量でも温暖化効果が高いガスと、二酸化炭素のように、温暖化効果は前出のガスよりも数段低いが、排出量が非常に大きいガスとがある。この影響の程度を比較する指標として「地球温暖化係数(Global Warming Potential : 以降GWP)」があり、二酸化炭素1分子にくらべて、それぞれの温室効果ガスがどれだけの温暖化効果を持つかを表わしたものである。これによると、メタンのGWPは約20倍、亜酸化窒素は約200倍であるのに対して、フロンは約10,000倍である。また、温室効果ガスによる気温の上昇への寄与割合では、二酸化炭素が約60%を占め、フロン類で約20%、その他も約20%となっている。この割合からすると、二酸化炭素の温暖化起因が一番大きく、フロン類の空気中濃度は二酸化炭素に比べ、ppt(1兆分の1)のオーダであるものの、温暖化係数が大きいため、濃度が低くても地球温暖化に及ぼす影響を無視することはできない。
 二酸化炭素は、エネルギー消費に伴うすべての活動から排出され、主に化石燃料から作られる電力起因と輸送用燃料起因がある。フロンなどは各製品の使用や生産・廃棄に関わる過程で大気中に排出される。いずれも、産業・経済の発展による増加は否めないところである。これは半導体産業においても同様で、生産量拡充に伴う電力消費量増加が一番であり、さらに製品製造の過程では、温室効果ガス(代替フロン…PFCなど)の使用・排出も、即効で置き換えられるものがなく、やむを得ず使用されているのが現状である。しかし、半導体産業では種々の施策により、電力の消費削減(省エネルギー)や使用・排出ガスの抑制活動を実施しており、今後の成果が期待されている。

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