半導体用語集
季節要因
英語表記:seasonal factor
半導体の需要は年間を通して一定ではない。これは、主要な需要先である様々な電子機器の需要に季節性があるためである。日本では、ボーナス商戦、年末商戦、年度末商戦などがあり、米国においては、クリスマス商戦が年間を通じて最大の商戦期である。このように需要が盛り上がる季節には、メーカーとしても機会損失を避けるため、新製品を投入し、積極的な在庫投資を行い、その商戦に万全を期して臨む。小売店に在庫を用意するためには、商戦にちょうど間に合うように生産水準を引き上げる。材料や部品への発注はその少し前倒しで盛り上がってくる。こうした部品の発注は各メーカーが一斉に行うため、市場全体ではさらに大きくなって部品需要が増加する。
以前は、部品を発注してから電子機器の生産が終了する前のタイムラグが数ヶ月にわたっていたため、たとえば、世界的にみて最も需要が盛り上がる12月のクリスマス商戦前に製品を供給するためには、その前の生産リードタイムを1~2ヶ月として、部品調達は1~2ヶ月、部品発注は1~2ヶ月前として、部品ベースの発注は3~7月に盛り上がる傾向が大きかった。半導体についても、ウェハを投入してから最終アウトプットまで2~3ヶ月かかるため、ある程度見込み生産をしていた。そのため、大きな商戦前は電子機器だけでなく、部品ベースでも在庫がつみあがるケースがあり、販売が不振に終わると、在庫調整が起きるのが例年のパターンになっていった。
こうした季節要因は、時とともに、減少する方向にある。これは、パソコンメーカーを初めとした、各電子機器メーカーが生産体制を再構築する中、リードタイムが大幅に減少してきているためである。したがって、半導体などの部品の短期的な需要を予想することは難しくなってきているが、一方で、在庫調整による落ち込みは小さくなってきていると考えられる。
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