半導体用語集

等方性

英語表記:isotropic

この形状は、フッ素原子によるSiエッチング時に顕著に現われる。これは電気陰性度が最も高いフッ素原子が、Siから電子を吸引して負荷電となり、一方電子が奪われたSiは正荷電となり、そのクーロン力によりフッ素原子がSiと反応し、Si表面はフッ化されSi-Fх (x =1~4 )層が形成される。この中でSiF4は揮発性がきわめて高く、熱で容易に脱離するために起こる。したがって自発的反応とも呼ばれる。Si02もSiにくらべてエッチング速度が約1/80と遅いが、等方性形状が得られるので、コンタクト孔へ金属を埋め込みやすくするため、孔径を広げるために使われる(ワインカットと呼はれる)。電気陰性度がフッ素原子の約1/2の塩素原子は通常電子濃度の低いSiとは自発的には工ッチングしないが、1019/cm3以上の高電子濃度のSiや多結晶Siとは自発的に反応し、等方性形状になる。アルミの高電子濃度の金属は自然酸化膜が除去されると、塩素分子でも自発的に反応し等方性形状になる。



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