半導体用語集

結晶欠陥

英語表記:crystal defect

 結晶構造の乱れを総称して結晶欠陥と呼ぶ。理想的な単結晶は,原子の無限に続く周期構造を有している。この周期構造の乱れはすべて結晶欠陥である。結晶欠陥には,点欠陥,線欠陥,面欠陥および体欠陥がある。結晶中の不純物や結晶の表面も結晶欠陥の一種である。
 点欠陥とは,結晶構造の乱れが原子間隔と同程度の欠陥である。点欠陥には,結晶を構成する原子のみで形成される内因性の点欠陥と不純物による外因性の点欠陥がある。内因性の点欠陥とは,結晶の本来の格子位置から原子が欠落した空孔(vacancy)と格子間に原子が侵入した格子間(interstitial)原子である。外因性の点欠陥は不純物に起因したもので,不純物が格子位置(substitutional)を占める場合と格子間に侵入する場合がある。前者の場合の不純物を置換型不純物,後者の場合の不純物を侵入型または格子間型不純物と呼ぶ。
 線欠陥とは,結晶構造の乱れが一方向に伸びた欠陥である。代表的な線欠陥は転位(dislocation)である。転位は,結晶の塑性変形により発生し,刃状転位,らせん転位,およびそれらの両方の成分を含む混合転位がある。刃状転位は転位線がせん断応力に対し垂直な転位であり,らせん転位は転位線がせん断応力に対し平行な転位である。転位は結晶表面で終端するか,あるいは転位が結晶内部で発生する場合は閉じたループを形成する。これが転位ループである。転位ループは結晶内部に析出物が形成されるような場合に形成されるが,これはパンチアウト転位と呼ばれる。
 面欠陥とは,結晶構造の乱れが二次元的に広がった欠陥である。面欠陥には積層欠陥があるが,これについては積層欠陥の項を参照。また,結晶の表面および多結晶における結晶粒界なども面欠陥である。
 体欠陥とは,結晶構造の乱れが三次元的に広がった欠陥である。結晶構成原子の欠損(void)や析出物(precipitate)がある。0.35µmシリコン集積回路デバイス不良の原因となった成長時導入欠陥(grown-in defect)は,内壁酸化膜を有する0.1µmから0.2µm程度のvoidであると考えられている。



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