半導体用語集

プラズマエッチング

英語表記:Plasma Etching

 プラズマエッチングのデバイスプロセスへの最初の応用は,酸素プラズマによるレジストの除去である。Siエッチングへの応用は,円筒型のプラズマ反応装置において実現され,反応ガスとしてCF₄がSiエッチングへ適用された。また化合物半導体デバイスへの応用は,塩素ガス系を用いたECR装置において実現されている。以後,プラズマエッチング技術は,主に原料ガスの解離から生じる新しいプラズマ物理化学反応の発現,その機構解明とエッチングプロセスへの応用,製造装置発を柱に急速に発展してきた。ドライエッチング技術が半導体プロセス技術に導入された初期においては,外部電極方式で容量結合あるいは誘導結合型の円筒型(バレル型)と呼ばれる反応装置と内部電極方式で平行平板型電極を有した容量結合型の反応装置が主流であり,一度に多数のウェハを処理するバッチ式のエッチングが使用されていた。しかし,ウェハの大口径化に伴い,バッ式から1枚毎に処理する枚葉式へと発展し,スループットを確保するため,ECRや誘導結合プラズマといった高密度プラズマによるプロセスが注目されるようになった。現在,プラズマエッチングに要求される性能として,①0.1μmサイズの最小線幅に対して,線幅の10%以内の寸法変換差を実現する精度,②スループットを満足するための高いエッチング速度,③大口径300mmウェハに対する均一性,④異種の材料間における高選択比,⑤電気的および物理化学的にダメージフリー,⑥高い再現性などがあげられる。



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