半導体用語集

アモルファス

英語表記:amorphous

結晶とは異なり長距離にわたる三次元的な秩序を持たない無定形の構造を有する固体状態を一般にいう。ガラスがその典型例であるが、金属、半導体、磁性体、高分子固体など各種の固体にもアモルファスが存在する。どんな固体でも、アモルファス状態は熱力学的に準安定状態であり、それより安定な結晶相が存在する。そのため温度を上げたり光を照射すると、結晶化が始まりその物性が変化する。一般的には溶融状態からの急冷、低温基板上への蒸着、スパッタ、グロー放電などの熱的に非平衡な条件下で作製する。 アモルファス固体は結晶固体とその原子構造が異なるため、機械的、光学的、電気的性質や化学的安定性に様々な特徴がある。 たとえば、アモルファス金属は、結晶特有な原子配列がないことから、粒界や転位などの結品欠陥を持たす、等方的かつ均質で、従来の金属にない高強靭性、高耐食性、高磁気特性などの特徴を有する。アモルファス半導体は、単結品半導体とくらべて電子の寿命が短いなどの欠点を有するが、薄膜の形成や加工が容易なため、 安価なアモルファスSi太陽電池を初め、光センサ、薄膜トランジスタなど多くのデバイスに利用されている。


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