半導体用語集

リソグラフィ

英語表記:lithography

 リソグラフィ(lithography)はギリシャ語のlithos(石)+graphy(画風・記録法)の複合語で石版(食刻)印刷のことである。リソグラフィは露光技術ともいわれ,基本プロセスとしては,基板上に感光性樹脂(フォトレジスト)の被膜を形成し,パターンが描かれたマスクを紫外線を用いて等倍または縮小投影して露光現像する技術である。感光性材料としては一般に高分子材料が用いられ,基板を高速回転させながら,レジストを液滴するスピン塗布法により大面積の均一塗布膜が形成できる。その膜厚は0.5~2μm程度である。感光させるためのエネルギー線としては,光,電子,イオンがある。デバイスの量産化には光が用いられておりフォトリソグラフィと呼ばれている。解像度は波長に比例し,レンズの開口数に反比例する。デバイスの高密度化とともに高解像度が要求され,使用波長は短くなってきている。
縮小投影露光のステッパの使用当初は超高圧水銀ランプのg線(436nm)が用いられ,サブミクロン化とともにi線(365nm)が用いられている。0.5μm以下に対しては,水銀ランプでは対応できず,エキシマレーザへと露光装置の開発が進み,現在では,0.3μmデバイスではKrF(246nm)エキシマレーザが使用されており,さらに0.15μmデバイスに対応するArF(193 nm)エキシマレーザの実用化にもめどが立ってきた。0.1μm以下の光露光として,1nmの波長を用いる等倍X線露光,13nmの波長を用いる極端紫外(Extreme Ultra Violet:EUV)露光も研究開発されている。電子線は0.1~0.01μmの高解像度性および電磁場によるビームの任意走査性によるパターン創生機能があり,光露光用マスク描画に不可欠の露光技術である。一筆書きまたは数μm角の可変成形露光方式が代表的であり,光露光の一括転写にくらべてスループットが極端に小さい。そのため,マスク作成とともに,少量他品種のカスタムLSIやGaAsデバイスでは,微細ゲートの作成に適用されている。イオンビームは電子ビームと同様の分解能,マスク創生機能があるがイオン源の安定性,走査速度,照射損傷などの問題点があり,露光技術よりもデバイス故障解析ツールとして主に用いられている。



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