半導体用語集

原料

英語表記:precursor

W-CVDの原科としては、WF6 (六フッ化ダングステン)が最も広く使用されており、還元性のガスであるH2またはSiH4と反応させてW膜形成を行う手法が最も一般的である。それぞれの総括反応式は以下のようであり、それぞれ水素還元、シラン還元と呼ばれている。
WF6(g)+3H2(g)→ W(s)+6HF (g)
2WF6(g) + 3SiH4 (g) → 2W(s)+3SiF4 (g)+6H2 (g)
WF6はSi基板とも反応して膜を形成することが知られており、これはシリコン還元と呼ばれる。ただし、この反応ではSi基板の消費を伴うため、半導体製造プロセス中で積極的に利用することは少ない。
2WF6(g)+3Si(s) → 2W(s)+3 SiF4 (g)
この他、WF6を原科とした系では、 Si2H6、SiH2F2、B2H6などを還元ガスとして利用した例がある。一方、WF6以外の原料を使用した例はきわめて少ないが、WC16やW(CO)6を用いてW膜を形成した例が報告されている。


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