半導体用語集
アニール
英語表記:anneal
アニールは単純に日本語に翻訳すると「焼鈍(やきなまし)」に当たるが、 シリコンウェハ製造やLSI製造の領 域では、「酸化・拡散炉を用いたウェハに対する熱処理で、積極的に酸化や 成膜を目的とはしていない処理」を指 している場合が多い。したがってやや 意味合いの広い表現であって、必ずしも特定の一工程を指す言葉ではない。シリコンウェハ製造工程の中で行われる熱処理には、酸素ドナー消去熱処理(ドナーキラー処理)ゲッタリング熱処理(IG 処理、DZ-IG処理)、水素アニール処理などがあるが、これらはすべてアニールの範疇に属する処 理である。LSI製造工程の中ではかな りの回数の熱処理が行われるが、それ ぞれその工程の過程・目的に沿った固 有名称で呼ばれることが多いようで、アニールという表現がされるのはイオ ン注入加工後の活性化熱処理である場 合が多いようである。装置面では従来はアニール処理を 含む熱処理)は一度に100枚前後のウェハを処理できる抵抗加熱型のバッチ処理方式の熱処理炉(酸化拡散炉と呼 ばれることが多い)が主に用いられて おり、直径150 mmウェハまでは横型 炉(炉の長軸方向が水平で、そこにボ ートに立てたウェハを入れるタイプ) が、直径150mm 以降は縦型炉が主流 である。しかしながら、従来の酸化拡 散炉は熱容量が大きいので昇温降温速度をあまり大きくとれないために、比較的低温で短時間の熱処理の制御性がよくない。一方、LSIの集積度の向上により酸化膜厚や拡散深さが小さくなり、より低温で短時間の熱処理での制 御性が重要になって来つつある。このため、最近ではこのような工程には RTA 炉(Rapid Thermal Annealer)という枚葉あるいは数枚バッ チで超高速の昇降温ができるタイプの アニール炉が用いられるようになって きている。
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